東京都中野区に住んでいる三好亜矢子です。 おしゃれにエコシフトする中野区民31万人の挑戦に向けて、 日々是学習、思考、行動。 「まちをデザインする」を執筆中。

2009年10月27日火曜日

住まいとケアを結ぶ 

■元気を増す「協」セクター
 10月13日、「おひとりさまの老後」の著者である上野千鶴子さんをお招きして、中野サンプラザで公開学習会を持ちました。名づけて「暮らしの安心を地域でつくる」
 上野さんは「官」と「私」、「市場」の3つが支配してきた介護サービスの担い手として、最近、着々と成功を収めつつある「協」セクター(Comon・入会地・共同体)の台頭に期待を寄せると語りました。
 「協」セクターの形は以下のとおり。
・ 福祉生協・ワーカーズ・コレクティブ
・ NPO(非営利民間事業体)・農協
・ 高齢協・有限会社・株式会社

■生活支援付きの普通のおうち 
その一例が、生活クラブ生協・神奈川から生まれた厚木市のヒューマン・サービス・ネットワーク(HSN)。介護のニーズを一番、わかっているのは、当事者である私たちとの思いから、それに応えるためのサービスを皆で力を合わせて創り出す運動です。過去10年間で、訪問介護やデイサービスなどを提供するNPO法人や 社会福祉法人まで誕生しています。
その一つ、NPO法人MOMOが設置したサービスハウス(生活支援付きの共同住宅)は企業の独身寮を改修したもの。4階建ての42人定員。終のすみかとなる特別養護老人ホームと似ているようで全く違います。特養が「施設」であるのに対して、サービスハウスは普通のおうち。ここが決定的に違います。どこにでもあるマンションに生活支援が付いているのがポイント。介護度も年齢も関係なし。外部のケアマネや事業者の出入りも自由という風通しの良さが魅力です。

(写真・在宅で暮らすには福祉機器の活用も )

■さて、中野はどうする?
 中野の高齢化率は今年10月1日、20%を超えました。23区平均よりやや上です。区内8つの特別養護老人ホームのベッド数は680。空きを待つ人は1000名を超えています。年に20~30床の入れ替わりですから、入居できるのは全くいつになるかわかりません。「施設」入居を待つのではなく、「在宅」で命を全うするための新しいアプローチが必要です。大きくは二つあります。
① 在宅で訪問介護、訪問看護、デイサービス、ショートステイなどありとあらゆる介護資源を最大限に使いこなし、カスタマイズ(個別ケア)を追求する。
② 子育て卒業世代の女性や若者の介護に係わる起業を行政として応援する。空き教室や店舗などを行政が提供または積極的に仲介し、インフラ整備に協力する。

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