東京都中野区に住んでいる三好亜矢子です。 おしゃれにエコシフトする中野区民31万人の挑戦に向けて、 日々是学習、思考、行動。 「まちをデザインする」を執筆中。

2009年7月26日日曜日

市民自治をつくる


市民自治をつくる~我孫子市に学ぶ情報公開と市民参加~のテーマで、前・我孫子市長の福嶋浩彦先生をお招きし、講演会とワークショップを開きました。

 直接民主主義をベースとした首長と議会の二元代表制の原則に立てば、議員の質問と答弁を区の職員が書いたり、区長が通したい議案を多数政党に前もって根回しをしておくなどの馴れ合いはあり得ません。しかし、そのあり得ないことが現実には横行しています。



 先生がすごいのは、政治学の教科書にはしっかりと書いてあるのに実践されていないことを、本当にやってしまったことです。言葉を換えていえば、当たり前のことを実践したということです。凡百の研究者が幾ら理屈を言っても、先生の実践の前には光を失います。



 こうした議会とのガチンコ勝負を支えたのが市民の支持である一方、先生は市民とも絶えず、論争をし続けてきたと語ります。つまり、市民とも具体的な政策実行の局面、局面で緊張関係にあったのです。政治に市民が関心がないというのは一面的な見方で、例えば、自分たちの家のすぐ近くに巨大マンションが建つとなった途端、彼らはものすごい熱心さで都市計画の勉強を始めます。行政がどのように事業者と住民の言い分をコーディネートしていくのか、利害が相反する場面でこそ、行政の手腕が問われます。先生は市長時代、そうした議論が沸騰している場に飛び込んで議論を惜しまなかったそうです。



 私が学ぶべきは、議会に対しても、市民に対しても、ここが勝負というポイントで一歩も引かないファイターとしての覚悟だと思います。