東京都中野区に住んでいる三好亜矢子です。 おしゃれにエコシフトする中野区民31万人の挑戦に向けて、 日々是学習、思考、行動。 「まちをデザインする」を執筆中。

2010年1月5日火曜日

商店街直営ギャラリー ~小さい場所の大きな未来



【深川いっぷく】深川江戸資料館のすぐ近く。お客さんが20名入るともういっぱい。

でも志は高い!

高崎のだるま屋さんから仕入れた白だるまをアートするコンテスト(写真上)や深川観光のレンタサイクルとアイデア満開。お店は元調剤薬局を改造、お向いの布団屋さんの店先もいつの間にかギャラリー会場化。それもその筈、深川資料館通り商店街が運営するまちづくり拠点でもあります。

*中野のまちにもこんな「場」、欲しいです。
◆深川資料館通り商店街「深川いっぷく」

〒135-0021 江東区白河3-2-15

●電話:03-3641-3477

●営業日:水曜日~日曜日、祝日  13:00~20:00水曜日のみ~18:00 

●休業日:月曜日、火曜日

2010年 大きな物語をつくる


2010年、新しい年になりました。昨年、最も大きな変化は54年ぶりの政権交代。政権誕生から何事も大目に見るハネムーンの時期と言われる100日間も過ぎました。税収の2倍以上に膨らんだ予算案やガソリンの暫定税率の据置きなどマニフェスト違反との声もよく聞きます。
しかし、私はこれまでの失政のつけが魔法のように一挙に解消すると期待し、早手回しにがっかりするのは気が短いと思います。それでは以前のようなお任せ民主主義に戻ってしまいます。短期的な解決を求めるのではなく、問題そのものを見つめじっくりと中長期の方針を出すことが大事だと思います。「日本がこれからどうやって食べていくのか」について私たち市民一人ひとりが考えることが求められています。
●第1は仕事をつくること
今年は昨年の「日比谷派遣村」に代わって政府が東京都に依頼して代々木のオリンピックセンターで4日、さらに場所を移動して継続中です。(1月半ばまで延長)リストラ、派遣切りなどによって失業し、社員寮を追われたりアパートの家賃を払えなくなり住まいを失った人たち、およそ800人が身を寄せています。安心して温かく寝起きができる住まいは単に物理的な場所というより、明日に向かって進むためのエネルギーを生み出します。その次に必要なことが仕事です。雇用をあっせんするだけでなく、雇用そのものを作る大きな物語が求められています。



グリーン・ニューディールを起こす 提案  その壱
 2009年末に政府が発表した「新成長戦略」はこれからの重点産業として「環境・エネルギー、健康(医療と福祉)、アジアへの展開、観光」などを挙げています。民主党のもう1つの大きな基本方針として「地域主権」があります。中野のまちでこれらを組み合わせ、雇用そのものを作ることを提案します。最初の手がかりはヤンキー世代の一国一城志向を応援です。

●介護はヤンキー世代が主役  
 私が昨年9月、中野駅前で介護について演説し
ていたときに20代前半の若者に声を掛けられま
した。鼻ピアスこそありませんでしたが、髪は金髪のモヒカンで腰には太いチェーンが3~4本ぶら下がり、ヤンキーという言葉がぴったりでした。小田原近くの特養(特別養護老人ホーム)で介護
福祉士として働いているとのこと。勤続2年。口の減らないばあちゃんたちとジョークを飛ばしながら仕事をするのが楽しくてたまらないと片方の肩を揺らす。仕草がどことなく不良っぽいのは、つい最近までのやんちゃ時代の名残かしらん。
 今や、典型的な3K職場(汚い・危険・給料が安い)の1つ、介護現場を担っているのは彼のようなヤンキー世代です。家族思いで何よりもいつかは「自分のお店を持ちたい」という一国一城の主志向が強いのが特徴です。彼も言っていました。「今、お金を一所懸命に貯めています。将来、理想的な老人ホームを作りたいから」。ただ、残念ながら中野には寝に帰るだけ。働く気はない。小田原の業者を選んだのは給与が一番よかったからと明快です。

●場所の提供が効果的
将来、彼のような起業の意思を持つ若者を支援するのに効果的なのが場所の提供です。小・中学校の跡地や地域センターなどの公有施設をスペースとして安く提供したり、商店街の空き店舗を区が間に入ることで借りやすくするなど様々な方法
が考えられます。「中野区は安く住むだけでなく、お店を持ちやすい」という評判が広がればこちらのもの。
早稲田大学のまちづくりの専門家がつぶやきました。「シャッター通りの商店街こそ商機がごろごろ転がっている」日用品の御用聞き、あるいは地方からのお取り寄せをお手伝い、たまり場にもなる食堂経営、いっそ、家庭料理の達人として働いてもらってもよいですね。福祉は福祉、ビジネスはビジネスと縦割りではなく横につながっていく。若者とおばあちゃん、おじいちゃんという異世代が手を組めば、新しい世界が広がります。