東京都中野区に住んでいる三好亜矢子です。 おしゃれにエコシフトする中野区民31万人の挑戦に向けて、 日々是学習、思考、行動。 「まちをデザインする」を執筆中。

2009年6月17日水曜日

中野区の対策 CO2削減でなく増加を容認?1

23区内では千代田区がEUと同レベルの「20・20」(20年までに20%削減)を掲げトップランナーです。
さらに国とのライバル意識の強い東京都は「20・25」(20年までに25%減)をめざしています。
翻って、中野区の環境基本計画をみてみましょう。
昨年、策定されたものですが、目標年が2017年と国際的な基準に合致しないため、厳密な比較はできませんが、2004年比で10%削減です。2004年のCO2排出量94.4万トンから、85.2万トンに減らすとしています。
これだけを読むと「そうか、中野区も減らす方向で努力しているんだ」と思います。
しかしです。
京都議定書の基準年である1990年の排出量を知って驚きました。約83.5万トンだったのです。すなわち、2017年の目標値は削減どころか、逆に増えていたのです。2017年から2020年までの間に劇的な削減努力が払われるのでしょうか。にわかには信じがたいシナリオです。実は私はこの環境基本計画策定に、中野区環境審議会のメンバーとして関わっていました。この数字に今の今まで気がつかなかったことを告白します。削減という言葉に幻惑されていました。
「どげんかせんといかん」という気分です。

ビッグコミックに温暖化防止意見広告


[Photo]6月16日、おもしろいニュースが「気候ネットワーク」(京都)のメルマガから入ってきました。国内外の環境NGOと「MAKE the RULEキャンペーン」が共同して、6月2日に日本経済新聞、10日にはビッグコミックの裏表紙に意見広告を出しました。内容は、「経済危機と地球温暖化の二つの怪獣に襲われている日本を救うため、麻生首相よ、ヒーローになれ!そのためには2020年までに1990年比、CO2を25%以上削減せよ」というものです。ビッグコミックと言えば、確か、麻生総理の愛読書の一つ。奇しくも、同日、麻生総理が発表した数字は、1990年比8%減に留まりました。京都議定書の6%減から僅かに2%上乗せしたに過ぎません。EUが同年比、20%減を宣言しているのに比べると、あまりにKYです。